『クライム・ヒート』を観る。トム=ハーディがチェチェンマフィアの集金に利用されるバーのバーテンダーの役。よくわからないながら威勢のよい邦題がついてついているけれど、原題の『The Drop』は集金用のDrop boxと行き止まり感のある人生をかけた按配で、特にアクションがあるわけでもない。数千ドルの落とし前で命がとられる類の犯罪もので、人生はままならず、ヒロインがノオミ=ラパスだったりもするので全体にトーンは暗め。登場人物には感情移入さえ難しいところだが、捨てられたピットブルを保護してこれを養育する人間がわずかな幸せを得るという話は愛犬家的に納得性があって、全ては許される。