『クリード チャンプを継ぐ男』を観る。三部作どころか結局、六作も作られたロッキー・バルボアのシリーズのさらにスピンオフ作品という位置付けで、アポロ・クリードの息子アドニスをロッキーがトレーニングするという話。今さらとは言うまい。孤独に暮らすバルボアはトレーナーというのもしんどそうなくらい歳は重ねているのだけれど、監督のライアン=クーグラーが原案・脚本という本作はある種のトリビュートとして構想されていて、後進にも仕事をさせているシルヴェスター=スタローンはやっぱりいい人なのではないかと思うのである。
展開はオーソドックスなボクシングものであり、何も捻ったところはないけれどクライマックスの試合には独特のものがあって『ロッキー』以外の何ものかにはなっている。