『コードネーム U.N.C.L.E.』を観る。ガイ=リッチーによる『0011 ナポレオン・ソロ』のリメイクで、しかし現代に翻案するということはせずに、ケネディが大統領だった頃の設定でそれらしく作り込んであるところに大変、好感がもてる。まず、画面の色調がコダクロームのそれであるというだけで、だいたい目論見は達成されているし、細部にも破綻がなくて楽しめる。ヘンリー=カヴィルのナポレオン・ソロは、ウェーバリー役のヒュー=グラントと並び嵌まり役であろう。
物語のクライマックスに空母が登場するあたりはファースト・ルパンを想起してしまうのだけれど、空母艦隊が世界のパワーバランスの文脈において重要なプレイヤーである時代が確かにあったのである。秀逸。