『シン・ゴジラ』を再び観る。劇場に足を運ぶことも少なくなったこの頃、一週間おいて同じ映画を観に行くというのも稀有なのだが、映画そのものが稀有なものなのだから仕方ない。土曜日のレイトショーで、さきに観たときよりも客の入りはよく、聞けばゴジラ史上空前の興行収入が見込まれているということだから、こちらが心配するまでもなくヒットしているのである。数回の選挙を経た後で、おのがTLの偏差もだいたい承知しているのだけれど、それでもほとんどが観ているという感じだからやっぱりすごい。
「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。」という惹句は単に宣伝のレベルを超えて映画そのものの構造でもあるけれど、その衝撃は初見においてこそ強烈でもあって、ネタバレが忌避されるのはやはり正しい。2回目は自分としても少し虚構寄りに観ている感じがあって、それもヒロシマに原爆が投下された8月6日の鑑賞態度ではないと反省したのである。