チャイナシンドロームといえば中国脅威論を持ち出して議論を停止させる右派の病的傾向を指すのではもちろんなく、溶融を起こした炉心が止めるものもなく、ついには地球の裏側に到達するであろうというブラックジョークだけれど、フクシマのメルトダウンはアンダーコントロールと臆面もなく言い切った首相が、今度は渋谷からメルトスルーしてブラジルにコンニチワと顔を出したというのだから、しかもそれがチョビ髭のコスプレだというのだから、ことはブラックを通り越し悪意すら感じるわけである。これは人類に対する挑戦ではないのか。物事を斜めに見るのが習いという人間ではあるけれど、少なくとも演出した人間にとって、その悪意は本物ではないかという気がしてなお怖い。