フィフス・ウェイブ

人類が滅びる物語が隠しようもなく好きなのだけれど、『フィフス・ウェイブ』は『ハンガー・ゲーム』の系統という認識があって、いずれ映画は観ることになるとして、わざわざ小説を読むつもりはなかったのである。ほんの出来心ということで。
映画のトレイラーだと日常の崩壊から描かれるようにもみえるのだけれど、物語の始まりは滅亡の第4段階にあって、大がかりなところはかなりあっさりと回想されるだけであり、税抜1,200円の大冊の半分を過ぎたあたりでも話の方はたいして進んでいないので、ちょっとしまったと思っている。三部作になるというこれは、やはり近頃のヤングアダルト向け小説で流行っているディストピアものの一変奏で、それ以上のものではないみたい。
並行して公開されている映画のトレイラーをみると主要なシーンでは結構、忠実な映像化がされているとみえて、こちらとしても脳内ヒロインはクロエ=グレース・モレッツ以外、考えられなくなっている。