『マイ・インターン』を観る。『恋愛適齢期』や『恋するベーカリー』でもリタイヤした高齢者がふたたび生き甲斐を取り戻すというストーリーを撮ってきたナンシー=マイヤーズ監督が、今度はロバート=デ・ニーロとアン=ハサウェイを主人公に据えて自家薬籠中の話をつくっている。分かり易い伏線を予定調和のなかで回収していく種類の話で、そういえばリーマン・ショックからこっち、この手のジャンル映画はあまり観たことがなかったような気がするけれど、こうしたサクセスストーリーを違和感なく受け容れられるくらいには経済も回復したということなのかもしれない。ロバート=デ・ニーロは肩の力を抜いた演技である一方、アン=ハサウェイが感情を露出するシーンはかなりの熱演で、役者らしい感じにちょっと感心したのである。