『モンスターズ/新種襲来』を観る。ギャレス=エドワーズの出世作となった『モンスターズ』の続編ということになっていて、異星のモンスターが到来し生態系を作りつつある異国を彷徨うという物語上のフォーマットを踏襲しているけれど、それ以上のつながりはないみたい。今度の舞台は中東で、モンスターは観念上の怪物のように振る舞い背景にあって、雰囲気は前作のそれをよく継承しているというべきだが、物語の大半は前線に投入された小隊の損耗の過程を描くものだから大方の期待とはだいぶ異なるものであるには違いない。そもそも主に戦っている相手は人間なのである。実際のところ、モンスターなしでも話は成立のだけれど、なければ見どころの少ない部隊ものの戦争映画というところ。こうした物語を敢えて作ろうという理由がよく分からず、今や怪獣愛のようなものは後景化しているようだけれど、予算の範囲ではそれなりに頑張っていると見えなくもない。