前夜

あっちもこっちも最終回間近で、寂しいといえば寂しいけれど、始まった物語は終わらなければならない。『真田丸』は最終回前夜。数多語られてきた夏の陣とは一味違う、これまでの積み重ねがあればこその展開で、道明寺の戦いはちょっとあっさりしたものだったけれど、兄弟、夫婦の別れ、なによりも高梨内記の娘きりのくだりはやっぱりうるうるしてしまう。ああ。ことここに至ってついに豊臣方の勝利はありそうになく、ドラマの説得力とはやはりこういうものであろう。
それに先立って『逃げ恥』のスペシャルもみてしまい、このところテレビっ子ぶりは際立っているといわざるを得ないけれど、妄想シーンを繋げてこれまでの展開を説明した内容はどうかすると普通のダイジェスト版よりもわかりやすくストーリーを伝えていて、この物語の本質に近い部分を示唆しているのではあるまいか。それはともかく、出演者のインタビューはクランクアップを意識したコメントが多くて、こちらもやはり寂しい。
合間のCM予告はこれまた新しいカットが投入されており、ヨコハマベイエリアの空白地帯、象の鼻パークがたぶん初デートのシーンで使われていて、ヨコハマフィルムコミッションの大仕事の結果、こちらも新たな聖地として賑わうようになる、かもしれない。