『真田丸』の最終回を正座してみる。冒頭近く、昨年末のプロモーションに活躍したダメ田十勇士の登場で一年がかりの伏線が回収されたところから目頭が熱くなってしまう。5月7日、毛利勝永に始まる突進と家康の馬印への到達はやっぱり燃える。佐助の有能さと、重要なところを全て星野源がさらっていく昨今の風潮にはさすがに驚くし、クライマックスの虚構性をここまで高めてくるとは思っていなかったけれど、安居神社の顛末に昌幸の教えたあざとい騙し討ちをもってきたあたりはやっぱり泣ける。それでも、やっぱり「ここまで」だったということで。
本多正信と信之の邂逅を踏まえて戦国の時代に区切りをつけてみせた不思議な後味も悪くない。思えば一度も欠かすことなくみた大河というのは初めてで、しかしこれきりのような気がしている。