『百日紅 Miss HOKUSAI』を観る。杉浦日向子による漫画を原作としたProduction I.Gのアニメーション。葛飾北斎とその娘、応為を主人公として往時の風俗が書き込んである。もとは時代考証をやるひとの原作なので、そう思ってみるとディテールと生活そのものがなかなか面白くて勉強にもなる。そのひとたちの生には死と因果が身近にあり、北斎の末の三女と伝えられる応為の、妹になる四女のエピソードが背骨になっていて、タイトルの『百日紅』もその文脈から。興行的には奮わなかったという話も聞くけれどアニメならではの説得力があって、悪いものではない。