『重版出来!』は次が最終話だけれど『真田丸』はまだまだ続くというわけで、今週はいよいよ小田原攻め。歴史ものというよりは演劇としての楽しさが本作の魅力であり、それも普通なら時間をかけるはずの伊達政宗の死装束のエピソードをほとんど素通りし、信繁が行ったり来たりという話で面白いのだからよく出来ている。その信繁は黄母衣衆を想起させる母衣を纏っているのだけれど視覚的にはこの衣装が効果的で、そのあたりはもしかしたら三谷幸喜だけの手柄ではない。『軍師官兵衛』では官兵衛の役回りだった小田原城での調略を信繁が振られているメタ構造も面白い。