清水義範といえばパスティーシュ小説で一世を風靡した感がある小説家だけれど、こちらとして印象に残っているのは1970年代の終わり、ソノラマ文庫から出ていた小説で、『エスパー少年』も好きだったけれど、宇宙史シリーズという連作の、ことに『絶滅星群の伝説』は宇宙レベルにスケールアップした正統なパンデミックもので、ジュブナイルとして括るには勿体ないという他ない出来。2000年頃に、これもハルキ文庫から再版されたことがあったらしいけれど、今こそKindleで出版してくれまいかと思いつつ、久しぶりに文庫を読み返している。