『言の葉の庭』を観る。『君の名は。』はまだ観ていないのだけれど、そしてそれが『シン・ゴジラ』の興行動員初速度を上回っているらしいことも釈然としないのだけれど、どこを切っても新海誠という本作は、そもそも45分の尺しかない小品で、ジャンルもSF界隈ではないので『シン・ゴジラ』の敵ではないのである。
それはともかく、短いながらも気合いの入ったロマンスで、いい歳のおっさんにこのクライマックスは気恥ずかしい。エンディングの音楽は秦基博、しかも大江千里作曲で、使い方は恐ろしく新海誠である。新作でのRADWIMPSの曲の入り方も何となく想像がつくような気がするけれど、もちろん観てみないとわからない。
何となく土地勘のある場所が舞台なので、その描写が精密であることはよくわかるし、話の筋はともかく、アニメーションにしか実現できない空気を描いていることは間違いない。