1冊10円

Kindleの暴力的な価格設定にうかうかと乗ることが多い。旧作のマンガが32冊320円といえば、古本屋のワゴンセールよりも安いが、著者にも印税が入るのだろうし、ミクロ経済的には概ね合理的ではあるには違いない。
とはいえ、経済活動としてはほぼ袋小路にあって循環のしようもない電子データが1冊10円で、資本集約の産業でしか作り得ないデバイスでのユーザー時間を占有して何も生み出さないのだから、マクロ経済はデフレにもなるし貧富の格差も広がるのは当然というものではないか。