GRM

押井守の『ガルムウォーズ』が来週から封切りになるのだけれど、この前売券を購入してオマケのDVDを入手した西呑屋あるじから、余ったという1枚が送られてくる。その前段に、長野では封切館がなかろうというメールがなければ、うかうか善い人と思ってしまうところだが、人が悔しがる顔をみるためには郵送料を惜しまない男なのである。そもそも、半径100キロの範囲でこれが上映される映画館がないのも事実である以上、ありがたく頂戴する。その昔、似たような経緯で濱マイクの劇場パンフレットが送られてきたこともあったのだが、本当は善い人なのではあるまいか。
前売特典の内容はといえば、幻の『GRM』のパイロット版で、テスト映像は観たことがあったけれどダイジェストされたストーリーとして完結し、当時としては実験的ともいえるレイアウトで構成された画面に、動画は高い完成度で動いている上、『天使のたまご』風のスケッチも使われた味わい深いものである。1997年にこれを完成するためにリソースを投入しきれなかったのが本邦の実力に由来するのか、それともやはり早過ぎたのか。