『エンド・オブ・キングダム』を観る。『London has Fallen』という原題だけれど、冒頭の30分でロンドンの名所旧跡は速やかに破壊され各国の首脳もあっさり死亡という密度なので意外にハッタリではない。前作のつくりも『ダイ・ハード』を想起させたものだったけれど、本作にも懐かしのハリウッド大作の雰囲気があって悪くない。辿り着いたセーフハウスを敵の部隊が強襲するという展開が無性に好きである。イギリスの治安当局はずいぶんと大きな問題を抱えているようではあるけれど、アメリカによるアメリカのための映画であれば仕方ない。有能にしか見えないアーロン=エッカートが大統領なのだから、米国にとっても今やファンタジーというほかない内容なのである。