『ジャドヴィル包囲戦』を観る。コンゴ動乱、わけてもカタンガ国の分離独立騒動に介入した国連軍が現地の泥沼に嵌まり込む一方、ジャドヴィルに配置されたアイルランド軍部隊は戦術的劣地にある要衝を守備しているところを奇襲され防御戦となる。
アフリカにおける政治的な魑魅魍魎の跋扈は検証のすべもないにして、ハマーショルド国連事務総長の墜死はあまり迷いなく撃墜として描かれ、時系列にも微妙なところがあって、もちろんフィクションとしてみるべき内容ではあるけれど、じわじわと消耗していくなかでアイルランド軍が士気高く戦い続けるあたりに見どころが多く、火薬の量もケチったところがないので、かなり楽しめる。アフリカ版『ワンス・アンド・フォーエバー』という雰囲気があって、実話的に苦いところもなかなかいい。Netflixオリジナル映画はやはり侮れないと思うのである。