『スパイダーマン:ホームカミング』を観る。今や『アベンジャーズ』のみの単一相となりつつあるマーベルには興味があまりない。亜流というべき『デットプール』や『アントマン』に多少、面白味を感じるとして、本来は本流であるはずの『スパイダーマン』は今回のリブート前の『アメージング・スパイダーマン』も一作目を最近、観たところで、言ってしまえば相変わらずだと思ったのである。とはいえ、おそらくはマーベル自身が感じているであろう危機感の発露として、新進気鋭というべき『COP CAR/コップ・カー』のジョン=ワッツがいきなり監督を任されたということなので、その仕事を確認しておこうと思ったのである。
若いトム=ホランドが、ハタチを過ぎて15歳の役回りというのも気の毒だけれど、これが15歳に見えなくもなく、旧バッドマンのマイケル=キートンが今回のヴィラン。マリサ=トメイがメイおばさんというのは、かなり現代風のアレンジだと思うけれど、グウィネス=パルトローのペッパー・ポッツが今さら登場するあたり、キャスティングはかなりきちんとしているのではあるまいか。
そしてジョン=ワッツは大作だろうがやはりきちんとした仕事をしていて、今後も活躍をみせるに違いない。マーベルお約束の格闘シーンを刈り込んでくれればもっと良かったと思うのだけれど、そのあたりは大人の事情というものがあるに違いない。