『スーサイド・スクワッド』を観る。マーベルに比べると評価が分かれやすいDCのアメコミ映画だけれど、わずかに影の勝っている感じは嫌いじゃなくて、ザック=スナイダーではなくデヴィッド=エアーが監督を務めている本作も『ジャスティスの誕生』に近い風味がある。ストーリーがあるような、しかしないような印象まで似ているので、ある種のクオリティコントロールがされているのは確かだとして、どのような世界観を目指しているのかはまだよくわからない。バットマンが友情出演するあたりは好き。
マーゴット=ロビーの演じるハーレイ・クインが注目されることが多いけれど、ウィル=スミスが主役っぽい扱いになっている。アメコミ世界の話はだいたいそうだけれど、人知を超越した世界のルールがよく分からないという観客側の諦観とともにクライマックスを眺めなければならないので、そこから生じる物語的なカタルシスもまた独特のものになっている。