『セトウツミ』を観る。「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」というのが原作のコピーみたいだけれど未見。なるほど、ただ『セトウツミ』を観る、そんなクリスマスがあってもいいんちゃう? 2016年の池松壮亮と菅田将暉による映画で、75分の小品ながら、その通り、二人がただ川を眺めつつ会話だけで場をもたせようという趣向で、気鋭の二人による脱力系漫才だと思えばなかなか面白い。特に菅田将暉という役者の才能はなかなかのものではあるまいか。宇野祥平がバルーン芸人の役でこれにちょっと加わっているのも楽しい。