『ヒットマンズ・ボディガード』を観る。ライアン=レイノルズが依頼人を死なせて落ち目のボディガード、サミュエル=L・ジャクソンが国際戦犯の非道を証言する殺し屋の役で、タイトルの通り、ヒットマンを警護することになったボディガードが主にオランダで右往左往する話。昔懐かしいバディものの雰囲気があるアクションコメディで、騒々しいくらい派手なアクションが盛り沢山なので飽きないし、主演の二人は自家薬籠中の役柄というべきで目新しさはないけれど、悪役は何故か落下して死ぬことになるというところまでハリウッドの掟に従ったつくりで、ジャンル映画としてはよくできている。
ジャンル映画であるがゆえサミュエル=L・ジャクソンの役回りは、スパイク=リーなら「マジカル・ニグロ」であるとして批判するであろう印象で最近、再び話題になっていたから気にはなったのだけれど、批判的な観点というのもリマインドされなければ忘れがちという点については反省したのである。