フェイク・エンディング

谷口ジローといえば、双葉社のアクションコミックスから出ていた関川夏央原作のマンガが当方にとっての原点で、86年版の『事件屋稼業』を何故か西呑屋あるじから貰って座右の書としたのが初めだからかれこれ30年。『事件屋稼業』を『フェイク・エンディング』というタイトルの話で締めてから、『新・事件屋稼業』という流れはその実力のなせるところで、カッコよかったよな。
この頃からすると線は洗練され無論、その画力は無類のもので、矢作俊彦が原作を書いた『サムライ・ノングラータ』もそうだけど、本棚のいちばんいい場所に置くのがしっくりくる作家のひとりであって、その訃報は残念という他ない。R.I.P.