噴火

ローランド=エメリッヒの『デイ・アフター・トゥモロウ』が描いた通り南極のラーセンC棚氷から過去最大級の氷山が分離したという話も記憶に新しいなかで、再び新燃岳の噴火が活発化していることからは、もちろん『死都日本』を想起して震え上がっている。2010年の噴火は311を経てすっかり忘れていたけれど、フィクションは事実を言い当て現実は想像を越えてくる。あの小説の冒頭、日本は総選挙の狂騒にあって、天変地異を予見する人間の集団的な本能が語られていたけれど、この二重写しもかなり強烈ではないか。