廃炉予定の高速増殖炉もんじゅにある一次冷却系の液体ナトリウム数百トンがそもそも抜き取れない設計になっているというニュースにはずっしりとしたインパクトがあって、設計当時は廃炉のことは念頭になかったという原子力機構のコメントにもたじろぐ。今や処理の道筋すら描けない核のゴミの問題を放置して原子力発電を推し進め、かたや事実上の石棺として維持費を垂れ流し廃炉の具体的手段すら持ち合わせない高速増殖炉、いうまでもなく深刻な原子力事故の封じ込めすらできていないフクシマの状況を並べ見て、それでも原発を維持しようというのが狂気でなく何なのか。