『BLAME!』を観る。文明が滅びた後の都市をさすらうクールなヒーローというビジュアルに、厨二っぽい内容を想定してどうかと思っていたのだけれど、冒頭からアニメーションのクオリティに感心して居住まいを正す。大友克洋みたいに端正で精密な絵がグリグリ動く様子には魅入られる。よく出来ているのである。ストーリーもポストアポカリプスものとしての定石を踏んだもので、先行作品のいろいろを再構成した感じではあるけれど、ハリウッド風の上出来な再構成であって悪くない。物語の定型を踏んで表現が優れているのだから、価値があると思うのである。