Post truth

新しい大統領のおかげでアメリカのニュース業界も大変な状況にあるけれど、対決姿勢を明確にしているThe New York Timesが購読者を増やしているという話にはわずかに救いがあり、alternative factsだのfake newsだのという言葉が幅を利かせる世界にあっては、ジャーナリズムというものの価値も自ずから高まるということのようだ。
とはいえ、メディア自身にもこの状況に至った反省はあるようで、そのTimesが再参入したPodcastもそうなのだけれど、EconomistのPodcastなんかでもこのところ、名も無き市民が電話をかけてきて意見を表明する番組が妙に増えた気がする。たしかに人は多様であり、いろんな意味で面白いことは面白い。
トランプを当選させた人びとの声に耳を傾けて来なかったという自省がこういう傾向につながっているのだとすれば、取り組みは泥臭いとはいえ、その生真面目な姿勢は評価したい。