ターザン:REBORN

『ターザン:REBORN』を観る。クリストフ=ヴァルツがベルギー国王の手先としてアフリカで悪辣の限りを尽くすヨーロッパ人種を演じている。ターザンは既に英国に帰還し、グレイストーク卿として貴族院議員となっているのだけれど、妻となったジェーンとともにコンゴに戻り、ベルギーのアフリカ経営の陰謀に巻き込まれる。ターザンはいかにしてターザンとなりジェーンと出会ったかという話は回想のなかで語られるのだけれど、観客にとっても制作者にとってもターザンは既に太古の記号なので、もはやどのような物語としてリブートすべきか、作っているほうもよくわかっていないのではないかという気がしなくもない。
部族はすべからく英語を操ってそのライフスタイルはともかく精神はだいぶ欧化されている感じ。しかし、その無反省もむしろオリジナルに近いということだろうし、スペクタルもあるので、ジャンル映画としては割合、丁寧に作られているのではあるまいか。

雪