トランプの就任演説の一部が『The Dark Knight Rises』でトム=ハーディが演じた悪役ベインの扇動演説と一致しているという動画が出回っていて、そりゃもちろん10語に満たないフレーズが一致することもあるとはいえ、あまりにも絶妙なので、おもろうて、やがて恐ろしきという状態になっている。
Today’s ceremony however, has very special meaning, because today, we are not merely transferring power from one administration to another or from one party to another, but we are transferring power from Washington, DC. And giving it back to you, the people.
思わずTranscriptを確認してしまったけれど、どうやら趣旨そのものも映画の方とだいたい同じということでよろしいのではあるまいか。こういう文脈では、デント法という政治的要素を脚本に持ち込んだクリストファー=ノーランは天才ではないかという気すらして、トリロジー完結のあの長い映画がいきなり立体感を持って立ち上がってくる。
We take Gotham from the corrupt! The rich! The oppressors of generations who have kept you down with myths of opportunity, and we give it back to you… the people. Gotham is yours.
式典の観客が史上最多だったのにメディアが矮小化したと、いきなりハシシタか安倍晋三かという感じになっているあたりも、政治的扇動者には個性などないことの証左とみえるけれど、であればこそ事態の好転は期待できず、世界は確実に悪い方向に向かうだろうという確信はますます揺るがない。
— Timothy Burke (@bubbaprog) 2017年1月20日