『ギフテッド』を観る。監督は『(500)日のサマー』のマーク=ウェブ。 7歳にして数学の天才である少女と、家族の葛藤の果て、彼女を養育している叔父を中心におき、リンゼイ=ダンカンが演じる祖母との法廷での養育権争いを絡めて、なかなかよくできた物語になっている。若き才能とこの教導というのは神話類型に挙げるべき物語構造で、ハリウッドにおいても一ジャンルを形成しており、数多の子役を輩出してきたわけだけれど、本作のマッケナ=グレイスも明らかにオーラの異なる7歳児を演じて白々しさがなく、演技において紛れもない天賦の才を示している。主人公のクリス=エヴァンスもいいとして、この少女がいなければ成立しない映画であったろう。片目ネコのフレッドは主役級に存在感があり、重要な役割を振っている脚本の出来も素晴らしい。