『バード・ボックス』を観る。Netflixの終末もの映画でサンドラ=ブロックが主人公を演じてる。終末の到来は『ハプニング』によく似た雰囲気で、「それ」を見ると自死に至るという災厄からのサバイバルとその5年後のポスト・アポカリプスが交互に描かれる。
見てはいけないという禁室型のタブーがサスペンスに使われ、言ってしまえばそれだけで最後まで引っ張っているのは立派だけれど、屋外では目隠しをしなければならないという厳しい条件があるにもかかわらず、何故か5年後には急峻な山奥に移動して暮らしているという物語最大の謎は放置されたまま。ただし、横串にはどうやら母性の相克というテーマもあって、何やら形而上の構造もある雰囲気なのであまり細かいことをいうものでもないし、ドラマの作り自体は悪くない。