バーフバリ 伝説の誕生

『バーフバリ』を観る。典型的な貴種流離のエピソードに始まる伝説の王バーフバリの物語は138分の本編を以って漸く半ばなのだけれど、VFXをフルに使ったダイナミックな画面と委細に拘らず勢いで進むストーリーはダレ場がなく飽きない。時にCivilizationみたいにも見えるCGだけれど、全体に色彩設定が華やかで、むしろこの絢爛な世界観に合っている。ストップモーションの多用と大胆な構図にはインド映画の独自性が窺えて、全編が整髪料のCMみたいに濃い味つけなのだけれど確かにクセになる。実質的な輪廻転生というのも西洋では扱われない題材だと思うのである。