『マリアンヌ』を観る。ブラット=ピットとマリオン=コティヤールの共演で、第二次世界大戦下のカサブランカとロンドンを舞台にしたサスペンス。ロバート=ゼメキスが監督なのでCGの入り方は多めだけれど、美術は上出来でもちろん『カサブランカ』を下敷きにしたシーンも多く見応えがある。スティーヴン=ナイトの脚本はパーティや自動車の内と外といったシーンを象徴的にも使って奥行きを生んでおり、原題の『Allied』が多重の意味を託されているのと同様、よく構築されている。マリオン=コティヤールは古き良き時代の大女優の雰囲気でいい仕事をしている。