偏向

内閣と与党が悪の限りを尽くし、あらゆる規範を損なったという感想しかない国会閉幕にあたって、内閣不信任案の提出に際して趣旨説明演説はほぼ即興でありながら2時間40分を越えて破綻なく論じ、書き起こしを読んでも奥行きのある名演説と言っていいと思うけれど、それを報じるニュースの内容はその趣旨を全く伝えないどころか、行われたという事実のみといってよく、腐敗した政治家ばかりでなく、報道機関も恥を知らなければいけないということを自ら露呈した。ことにNHKは一時、正気を取り戻したかに思えた時期があったにして、ふたたび暗愚を演じることに決めたようである。