引き続き『半分、青い。』を観ているのだけれど、ここに来て「いつだって不倫は主婦の憧れ」「ゲイはみんな明菜が好き」というセリフが出来し、これがナレーションであったり、ゲイであるボクテその人の言葉だったりするので、そろそろ潮時かと考えている。巷では「#半分白目」という、このドラマをdisるためのハッシュタグがあるそうだけれど、そうまでして見るものでもあるまい。
とはいえ。
「みんなちがってみんないい」という金子みすゞの詩を引くことさえして、多様性というものを重ねて肯定したドラマは『逃げ恥』だし、hikoさんは文春オンラインで『「いいよいいよ、逃げてもいいよ」と伝えてくれた、今年のテレビドラマ3本の傑作』というタイトルの記事をものにして『逃げ恥』『カルテット』『ひよっこ』に通底する肯定感を指摘していたけれど、90年代初頭の風俗を背景としたドラマを90年代初頭のセンスで書いてしまった『半分、青い。』の凝り固まった価値観は、それが根っこに由来するものであるがゆえに矯正不能なものだろうし、そのそもズレているとも思っていないに違いない。いやはや。