巨悪

巨額報酬に対する批判の果て、役員報酬について有価証券報告書に虚偽の記載をしたという容疑であえなく逮捕という顛末には、敏腕といわれた経営者にさえ日本社会の同調圧力が蹉跌となる物悲しさを感じざるを得ず、いやそれより今さら何の排斥運動かと疑ってみたり。

久しぶりに検察が仕事をしているというニュースでもあるけれど、日産本社会見のアンダーコントロールぶりを見れば書かれたシナリオが透けている気さえして、何れにせよ、正義が突如、回復したというわけではないみたい。他に逮捕されるべき人間がいて、それが放置されている以上、本件は政治事案であるという見解は至言。この国ではもうだいぶ長い間、巨悪は眠り続けており、その空気は果てしなく社会を蝕んでいくであろう。