無責任体制

『ミックス。』でヒロイン多満子の元彼の彼女という敵役を演じても特に悪感情を得るということはなかったと思うのだけれど、永野芽郁という女優にとっては『半分、青い。』がキャリアにおける鬼門になったのではあるまいか。もともと練られているとは思えない脚本で、適当である以前に度を過ぎた無神経が特徴ではあったけれど、東日本大震災に残された録音というエピソードに至っては制作の校閲判断にも疑問を呈さざるを得ない。脚本通りにドラマを作れば道義上の責任を免れるというものでもあるまい。