『獣になれない私たち』のハードな第1話を水曜日に観て今週を乗り切れるか不安なところもあるけれど、この読後感のよさはさすが手練れの野木亜紀子脚本というべきだし、登場人物を縦横に移動させながら5tapというビアバーを軸にした展開もうまい。パワハラ、セクハラ、介護という題材をストレートに入れてくるのも既にして作家性といえるのではないか。初回のバス車中や「嘘は吐きたくないんで」というセリフの『逃げ恥』味に感涙しつつ、ことごとく立っているキャラクターの造形にも舌を巻く。何より、まつ毛だけで演技ができるガッキーの役者としての凄みに感服しつつ、もう面白くなる予感しかない。