『ジョン・ウィック チャプター2』を観る。日常の薄皮一枚向こうで営まれている殺し屋稼業の不思議なシステムを世界観に据えて、基本的にはキアヌ=リーヴスがガンカタ風のアクションで大暴れをする『ジョン・ウィック』のほとんど地続きの続編で、やっていることもあまり変わってないみたい。『鏡の国のアリス』のモチーフはイマイチ活きていないけれど、挌闘からハンドガンで頭を吹き飛ばす流れはほとんど芸術の境地にあって、血糊の飛ばし方とタイミングは恐ろしく精緻。CGを併用しているに違いないとして、ほとんどモブというべき殺し屋たちの死に際の演技は立派なもので、もう見どころと言ってもいいのではないか。とはいえ、さすがに『チャプター3』は間がもたないと思われ、やめておいたほうがいい。