anone #10

『anone』の最終話を観る。予定されていた持本舵の最期には阿部サダヲという役者の奥行きをみたという感想で、魂が抜けていく演技の凄味に震える。舵の余命宣告から始まったこの物語のクライマックスといえばやはりここではあるまいか。セミ柄の浴衣によるリフレインにも驚くとして。
視聴率は今ひとつ奮わなかったようだけれど、登場人物が善悪の向こう岸に渡って戻ってくるような話が大向こうにウケることがないのは分かっていることで、しかしこの物語はこのように編まれる必要があったのだろう。