エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE

『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』を観る。この映画自体は人気作の続編ということみたいだけれど、リオ・デ・ジャネイロの殺伐とした治安を維持する軍警の中佐を狂言回しとして、腐敗の摘出が新たな腐敗を生み政治システムそのものに組み込まれている過程をデフォルメして描いている。そのリアリティは現実の写しであろうと思わせ、だいたいこれに近いことが行われているだろうという点で救いのない映画ではあるけれど、誰にも感情移入できない無情な雰囲気自体は悪くない。