『アンロック』を観る。ノオミ=ラバスが主演でオーランド=ブルーム、トニ=コレット、ジョン=マルコヴィッチ、マイケル=ダグラスの揃い踏みという大作っぽさがありながら、滲み出るこのB級感は何なのか。マイケル=アプテッドというのは『ワールド・イズ・ノット・イナフ』の監督もやった人で、そこには世代的なものがあるような気がしてならない。そんなことよりしかし、オーランド=ブルームのやさぐれぶりに驚いたのだけれど、ジャンル映画と割り切ればそこそこのテンポはあるし、ゼロ年代どころか90年代っぽさの漂うクライマックスからラストにかけての展開はいっそ懐かしい。これもまたオバマ時代の設定なのだけれど、今や世界における危機の所在もだいぶ変わったという感慨しかない。