クワイエット・プレイス

『クワイエット・プレイス』を観る。宇宙から来た怪物が人の立てる物音めがけて襲ってくるので、人類は滅亡の淵にあって、声を発することなく細々と暮らしているというポストアポカリプス世界で、ジョン=クラシンスキーとエミリー=ブラントの演じる夫婦が子供を養育して、それどころか赤ん坊を産み落とそうとしている。いやいや、赤ちゃんの泣き声はどうするのというドキドキも映画の一部といえ、わかっちゃいるけどこちらも息を詰めてしまう展開で、サスペンスとしてはよくできている。
内容と舞台装置はそのままM・ナイト=シャマランみたいなんだけれど、意外にもジョン=クラシンスキーその人の監督作品で、どちらかというとオーソドックスで手堅い演出。ツッコミどころはあるにして、アイディアで一本をまとめきる力技は評価せざるを得ず、細かいことはいいんだよということでよろしいのではないだろうか。