『ザ・リング/リバース』を観る。鈴木光司の原作をもとにして、もう20年も数多のリング映画が作られてきたわけだけれど、ハリウッド版の3作目という本作はさすがにB級っぽい感じは否めなくて、まず予備知識がなければ意味不明であるに違いない。超常現象に違和感のない登場人物ばかりなので話の進みは速いのだけれど展開はイマイチで、秘密裏に行われている社会実験という目を惹くイメージがあるのにその部分はまったく膨らまないので、ちょっとがっかりしてしまう。そういう点では冒頭の旅客機のシーンもトレイラー用に準備したような一幕で、特にどこにも繋がっていないわけである。原点回帰の雰囲気も少し漂っているだけに残念といえば残念で、急に猟奇ものっぽくなるのも何がしたいのかよくわからない。