日本の首相が米国大統領の手先としてイランを訪問し、米国との対話をきっぱりと断られた挙げ句、ホルムズ海峡では威嚇を越え実力が行使される事態となっている。例によってお抱えの記者を引き連れて絵面だけの実績作りを企図した挙げ句、横面を張られた格好で、その帰国は尻尾を巻いたものになるだろう。ロシア、北朝鮮に続き、またしても外交における歴史的失態が繰り返されたわけだが、国際政治の舞台にこの道化を上げておくこと自体、国益を損なっていると言わざるを得ない。いいとこなしで全滅してなお、大勝利と報じようとする報道も一体、何を目指しているのか。挙げ句、今回の事件がアメリカのイラン攻撃の口実となる可能性も踏まえれば、とぼけたことをしている場合ではないだろう。