ホース・ソルジャー

『ホース・ソルジャー』を観る。9.11直後にアフガニスタンに派遣されたグリーンベレーが北部同盟のドスタム将軍を支援してタリバン政権に打撃を加えたマザーリシャリーフ奪還に向けた戦いを題材にしている。今なお続くアメリカのアフガニスタン紛争の緒戦ともいえる作戦行動だけれど、泥沼としか言いようのない現在を踏まえた反省の気配は全くなくて、クリス=ヘムズワースが演じる主人公が実戦の経験がないことを謗られつつ勇敢に戦って勝鬨を上げる。

騎兵による中央突破という見どころに向けて物語は収束していくのだけれど、クライマックスは戦術的な合理性が感じられずカミカゼミッションにしか見えないのが難点で、実際の状況とはだいぶ違っているのではあるまいか。