再帰構造

このクールのテレビドラマ視聴にはちょっと落ち零れた感じがあって、『面白南極料理人』のほかは引き続き『まんぷく』を楽しみにしているくらい。ようやくチキンラーメンが完成して、3月はカップラーメンの誕生に話が移るのだろうけど、開発物語は以前のエピソードとほとんど同じ展開をなぞりつつ、観ているこちらがお約束の流れを予期しているという朝ドラの王道フォーマットを意図的に再構築して組み込んだメタな脚本で、無論のことこれは確信犯の所業だけれど、なかなか面白い。『ひよっこ』は先行作品を参照しつつ朝ドラのコードで物語が出来ていたけれど、本作は自己参照しつつストーリーを編んでいくという仕事で、なかなかよく構想されていると思うのである。