当事者

山本太郎の参院選の戦いは周到な戦略でいくつもの勝利をもたらしたいうのがここまでの評価でいいと思うけれど、確かにこれまでの印象以上に打ち手の効果が熟慮された形跡のあることが後からわかる展開で、ちょっと感服する。その戦術的発想はシンプルであるにもかかわらず、政治の当事者を政治の場に送り込むことに集中することが、これほどの訴求をもたらすとは、こちらは想像していなかったのである。この上をいく部分を、山本の戦略家としての器と期待してもいいのではないか。そしてその方向は、ポピュリズムの対極にあるとみえる。