風化 今や新聞をとっている家庭が少数派であっても驚かないけれど、この土地に住んでいるからにはという気分で信濃毎日新聞を購読している。1933年、「関東防空大演習を嗤ふ」を書いた桐生悠々を、結局は守ることができなかったこの新聞社は、つまり戦争へと傾斜していく世論のお先棒を担いだようなものだと思っているけれど、この8月6日、朝刊の一面に広島の文字がないとあっては、まったく反省が足りないというものではないか。第3社会面に、わずかに記事があるだけであることに静かに驚いている。