AirPods Pro

このところ忙しくて無駄遣いをしている暇もないと思っていたのだけれど、連日、Appleから家に荷物が届いてその見立ては俄かに説得力を失いつつある。だいたい、普通のAirPodsを新調しようかと思っているところにProが出たのが悪いのであって、こちらの浪費癖というわけではないにして。

肝心のAirPodsProは帰宅が遅くてほとんど聴き込めていないのだけれど、アクティブノイズキャンセリングの切り替えが簡単なうえ、密閉音質もAirPodsの比ではないことが即座にわかる仕上がりなのでとりあえず満足している。

フロブタ

iPad miniはアクセサリを付けずに運用しているのだけれど、ソフトウェエアキーボードの画面を叩く時に傾斜が欲しくて結局、SmartCoverを買い求めてしまう。7.4インチの画面に誂えた大きさとはいえ、もちろんAppleの純正であるからにはそれなりの値段がして、おそらく限界的な利益は9割を超えるのではあるまいか。もちろん、ピシッと機能する品質があってのこととはいえ、いやはやなかなか大したものである。

G線上のあなたと私 第3話 時間を無駄にします

『G線上のあなたと私』の第3話を観る。原作なら2巻の終わりくらいのところまでのエピソードなのでちょっとペースが早い印象で、それだけに密度が高い。何を達成するわけでもない大人のバイオリンの、カッコをつけるために目印のシールを剥がす話とか、ストーリーに立体感を与えるドラマオリジナルの部分もよく出来ていると思うのである。これが分岐点で、独自の世界に分岐していったとしてもいいんじゃないかと思うくらい。

羨望

「大人の女性の旅をナビゲート」なるタグラインがついた『旅色』というウェブサイトがあって、旅行には行かないが旅行記事が好物なので大人の女性でなくとも以前からよく眺めていたのだけれど、相田師匠が新垣結衣の登場した11月の特集記事を教えてくれたと思えば、インタビュアーその人が師匠なので気が動転している。いやいや、ガッキーのお言葉の尊さはおくとして、職業に貴賎はないといいながら、ガッキーの尊顔を拝しその御声の響きを直接に聴こうという職業があるとすれば、それは圧倒的に貴いではないか。いやもう、羨ましい。

バック・トゥ・ザ・フューチャー

『いだてん』は戦争の時代を過ぎてなお熱い。星野源演じる平沢和重は東京オリンピックの開催招致が時期尚早である五つの理由の筆頭に対アメリカ問題を挙げ、それを受けて松重豊の東龍太郎は都内にすらなお米軍基地が7つも残っていることを嘆じてみせたけれど、令和元年の本日、全国に128、もちろん都下に7つの米軍基地がある現実を踏まえれば脚本家の意図は明らか、無論のこと2020を射程にいれての『バック・トゥ・ザ・フューチャー』なのである。オープニングタイトルの前からこの奥行きで、いつものように笑え、いくつもの「これまで」が交錯してつい涙するこのドラマの面白さはどうだ。

我々は未来を変えることができるのか。劇中、何度も「何か変わるかもしれない」という問いが挟まれているように。世の中にはこの話を「国策大河」と勘違いして敬遠している人間がいるらしいのだけれど、まず、とんだ粗忽者というものである。

俺の話は長い

『俺の話は長い』を観ている。どこか木皿泉のドラマみたいな会話劇で、生田斗真の話は言うほど長くないけれど、役者と間合いの楽しさだけで観られる。今週はネットで高値で取り引きされるカボチャの話と炒飯の話。。清原果耶が年相応の役でとてもいい。

李下に冠を正さず

新聞に折り込みのチラシが入っていて、新聞は消費税8%の軽減対象なので安心して購読して欲しいという。今さら何の話かというものだけれど、つまり増税後にまた購読をやめる世帯が増えたということだと思う。2%の増加が惜しくて購読を止めるひとは少ないだろうが、全体に生活が苦しくなるなかで、ちゃっかり軽減対象に入り込んだ新聞社に幻滅したという購読者は多かったに違いない。結局のところ、自らの倫理的な信頼をドブに捨て政権に阿ねて、自死の道を選んだということなのではないのか。